2010年01月30日

slowly slowly slowly

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野菜をじっくりオリーブオイルで蒸すようにいためて、そこに水を注ぎ、ゆっくりゆっくりことことと火をとおしてゆく。

野菜だけでこんなに美味しいスープができるんだって知ったのは、去年の冬。

ベルリンでの冬の3ヶ月は5人でキッチンをシェアしていたので、私はだいたい朝、今日の分のスープを作っていた。
(だってみんな昼前に一斉に起きてキッチンを奪い合うから...)
珈琲いれて、本を読んだり、作品を作りながら、ひたすたゆっくりことことと....
はじめ、同じフロアーに居たスペインアーティストのセシリオが、
「リカ、もっと火力をアップしたら早くできるよ。」
と親切に教えてくれたけど、
「ううん、こうするともっとおいしくなるんだよ。」と逆に教えてあげた。
それを見たベスマは嬉しそうに「slowly slowly rika 」と
低くて美しい声でささやいてくれた。

ゆっくりゆっくりお互いの素材の味がじんわり沁みて、そしてブレンドされていく。
ひとつの鍋で。

場所を作ると云う事は、そんな事と似ている。
昨日、路地と人のイベントで、スピーカーの二人のものすごい密度の濃いトークを部屋のいちばん奥で俯瞰しながら、ここはすごい場所になるなぁ、とゾクゾク、ワクワクしていた。

そして、あと少しでまんまるになる月を眺めながら帰宅中、なんでかスープの事を考えていたのだ。

どこまでくいしんぼうなんだ。

。。。。。。

さて、明日は今回イベントの最終日。
半酒場のおでんがただいまことこと煮えてます。

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2010年01月29日

あらたな土地

作っていくモノの隅々まで、その精神を行き渡らせること。
机の上で、広がる妄想の世界。
時々それが苦しくなって逃げ出す。

逃げ出した外の世界はあたりまえに希望も絶望も入り交じりながら横たわっていて、それを希望と捉えるか絶望と捉えるかは自分次第。

頭では分かっている。

いつもなら、通り過ぎてしまう景色に引き込まれてしまう日。
それが今日の私なのだと思う。

逃げ出した先は、あらたな私の土地となるだろう。



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2010年01月25日

動物とは攻撃するというよりかは、逃走するものであるが、その逃走とは征服や創造でもあるのだ。

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ヘリオ氏が3日前なぶり書きつらね、路地と人の壁にはる
そしてかれは大阪へ逃げていった。


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2010年01月21日

本と美術と珈琲と

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「路地と人」先週金曜日より始まったプレオープン第一弾企画『逃げろ!半分書店〜国際ブック・アートピクニックを西に見て』
明日で一週間がたちます。

始まってからどんどん変化して、本が、その他の情報が増えています。

明日22日(金)、23日(土)、24日(日)は
言水さんと原田さんがイベント参加のために大阪へと西に逃げちゃうので(笑)留守番がてらに半分喫茶をオープンします。
営業時間はいつも通り13時〜19時までです。

http://rojitohito.exblog.jp/9723930/
(二人が参加したイベントの報告会は29日「ザ大阪スライドショー」をお楽しみに!)

中華鍋で焙煎した自家焙煎の珈琲と柚子と味噌のケーキそして冷えた体を温めてくれるスパイスチャイをお出しします。


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中華鍋焙煎こんな感じでもう3年くらいやってます。

これから4月頃を目処に正式オープンする「路地と人」、
2月3月はいろんなイベントをやってみようと考えています。
こんなことやってみたいということを、あーでもないこーでもないと話をしたり、
本を読んだり、珈琲をのみながら作品を眺めてみたり...
そんな時間を神保町で過ごしてみるのはいかがでしょうか?


明日からまた寒い日なるそうです、
暖かくしてどうぞお立ち寄りくださいね。


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こちらは昨日神保町から靖国神社を抜けて四ッ谷まで歩いたときに見つけた「喫茶りか」
大きなビルに取り囲まれてでも自分のペスでつつましやかにやってました。

いつかいってみよーっと。

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2010年01月17日

種を撒く

となりのひかりちゃんと一緒に種を撒く。

もうすぐ大寒。

さてうまくいくかなぁ。。。


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何の種かは、うまくいってからのお楽しみ。


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2010年01月12日

神保町でみちとひとをつなぐ試み

このたび、神田神保町にて展示やイベントを行うスペースを共同運営することになりましたのでお知らせいたします。

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スペース名:路地と人

住所:101-0051 東京都千代田区神田神保町1-14 英光ビル2F

アクセス:地下鉄神保町駅A5出口より徒歩2分

ホームページ:http://rojitohito.exblog.jp/

運営メンバー:安岐理加、大村みよ子、言水へリオ、原田淳子


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神保町の白山通りから一本入った古い雑居ビルの2階に「路地と人」はあります。
大通りからときどき紛れ込んでくる、魅力的な物事と人をつなぐ場所(路地)でありたい。
そんな思いを込めて「路地と人」と名付けました。


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※正式オープンは2010年4月上旬です。3月までは準備期間として展示やイベントを予定しております。



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まず、1月は……

『逃げろ!半分書店〜国際ブック・アート・ピクニックを西に見て』です!

場所:路地と人(神田神保町)
日時:2010年1月15日(金)〜1月31日(日) 水木曜日定休
13時〜19時(最終日はイベント開催のため16時で終了します)

本を持って逃げる。
本は「逃げるとき」に持っていける。
通勤と本、旅と本。時間の洪水と本。
そこには何でも書いてある。
美術作品は逃げるときに持っていけるだろうか?
逃げるときに(美術を)行うことはできる?

大阪の「やっぱり本が好き!国際ブック・アート・ピクニック(2010年1/19〜31)」の開催にともない、東京でも本と美術について「書店」「展示」「飲食歓談」という3つのセクションを通して考えてみよう、という試みです。

「書店」では美術館やギャラリーなどの刊行物、美術家の本、作品集を販売します。

「展示」では本にまつわる美術作品を展示します。淤見一秀、福田尚代、コイズミアヤ・関口涼子、利根川友理、平良亜弥、上野慶一、ふるさかはるか、原田淳子、以上各氏の作品展示となります。

「飲食歓談」ではゲストを招き、本と美術を話題に飲食歓談します。今回のゲストは、「気どるな、力強くめしをくえ!」を掲げる、ライターの遠藤哲夫さんです。→ブログ「ザ大衆食つまみぐい」

http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/


■ 1/15(金)日没〜 (1 drink order & free foods)
「ただいま準備中、路地と人」

「路地と人」を公開する初めての日を祝ったパーティです。
みなさんと情報交換などできたら嬉しいです。
お誘い合わせのうえぜひいらしてください。


会期中、運営メンバーによる三日間限定喫茶と、大阪レポートも開催いたします。
■1/22(金)〜1/24(日)13:00〜19:00 (入場無料)
「安岐理加 半分喫茶」自家焙煎珈琲とひらめきおやつ(その他の飲み物も有り)

半分書店で半分喫茶。
そこは時間の隙間? それともつかの間の居場所?
それぞれの路地をつないでたどりつく人々。
オープンからクローズまで3日間だけ美術と本と喫茶を試みます。


■1/29(金)19:00〜20:00 (入場無料・予約不要)
「ザ大阪スライドショー」

1月23日(土)に大阪で行われる二つのイベント「OCA!シンポジウム
アートの力を信じる。〜釜ヶ崎での取り組みを事例に、地域とアート、社会とアートのかかわりをさぐる。そして、世界とであいなおす。」(レポーター:原田淳子)と、「やっぱり本が好き!国際ブック・アート・ピクニック国際交流セミナー
ブックアートをめぐって」(レポーター:言水ヘリオ)に行ってきた感想とレポート。

最終日は飲食歓談で締め。
■1/31(日)16:00〜19:00 (会費1,000円 1 drink & 1おでん付。定員15名)
飲食歓談「半酒場」

今年1月5日のブログで、うらわ美術館の「オブジェの方へ─変貌する『本』の世界」へ出かけ楽しんだ様子を書かれていた、エンテツさんこと遠藤哲夫氏(別名「大衆食堂の詩人」)。エンテツさんを囲んでの飲食歓談です。この「半酒場」では、エンテツさんに話していただくというだけでなく、みんなでワイワイ飲み会しましょう。追加ドリンクや追加おでんもご用意しております。会場の関係で、定員15名。ご予約ください。
予約先 rojitohito(at)gmail.com (at)を@に変えて送信ください。

以上、みなさまのお越しを心よりお待ちしております。


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2010年01月11日

後楽園ー御茶の水

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名古屋からの友人と小石川後楽園へ。

都市の名勝は、周辺の建物に景色を奪われ、近隣の遊園地から静寂を奪われ、近所のレストランからは薫りさえも奪われていた。

その場所と対峙する事をゆるさない場所。
居心地の悪さ。
それでも友人との再会の場に選んだこの庭園で彼女の視線が自分の視座と交差する。
それはあまり違わない角度だけれど、それだからなかなか交わらない。
そういう清々しさをいつも彼女と居るときに感じるのだ。

そうして、この場のしつらえを愛でていると自分のなかに居心地の悪さをいとおしく思う気持ちがあることに気付く。

....

その後御茶の水まで歩き、淡路町画廊上野茂都さんの個展へ。
淡路町画廊へ下る坂道は「幽霊坂」
建設途中のビルに囲まれて、幽霊がでそうな気配はなく、坂の下にポツンとツタの生い茂った森のような蔵の画廊。

この蔵もなくなってしまうのだそうだ。

.......

庭園を囲む環境が私たちの欲なのであれば、庭園を築き、今なおそこにある事もまたしかり。

すべてにおいてそれらは私たちを中心に発生し、その時代において価値づけられ、事物は価値と価値の間のせめぎ合いに揉まれて、たえず変化する。




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2010年01月09日

小寒すぎましたが...

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あけましておめでとうございます。

みなさんどんな年末年始をおくりましたでしょうか?

私は小豆島へ帰省してきました。
途中常滑の友人夫妻宅に立ち寄り、紅白を見ながら呑んだくれ、お互いの作品のことや生活のことやらを話しながらいつの間にか年越し。
そのままの勢いで近所の神社へ初詣のはしごをして、おみくじひいたり、行った先々でお酒やぜんさいを振る舞われるがままにいただき...
見事な年越し三昧でした。

ハマヒガさん、うたちゃんありがとう。

.....

年始は小豆島で、冬の棚田へいったり、山を歩いたり、祖母が住む豊島へ行ったり、沖縄の言事堂店長親子とMIMOCAに行ったり、友人とお互いの近況報告をしあったりと、てんこもりに遊んできました。


.....

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今回東京に連れて帰ってきたのは、昔ひいおばあちゃんが編んでいたみかんかご。
子供の頃、豊島に遊びに行くたびにてつだっていました。
今回、もう一度編んでみたいと、伯父や伯母に聞いてみたのですが、このかごの編み方を親戚はだれも知らなくて...
むぅー、ならば、私がやらねば....
ちょっとがんばってみます。

.....



そうしてまた日常に戻り、今朝久しぶりに近所のママ下湧水群へ水を汲みにいってきました。


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今朝は霜が降りていて寒い朝だったのですが、小川からは湯気が!
あたたかな水で洗濯をする方もいらっしゃいました。

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.....




散策しながら、先日まで歩いていた島の道と、そこで再会した人たちのことを思い浮かべつつ、いまここをあるいている自分。
別々の場所で生きていても、ぐるりと回って繋がっている、ひとつひとつの行為が連鎖反応のように遠くの誰かにささやかな振動を伝えている...
そう思えるとき、背筋がしゃきっとします。

旅の先にある視座が日常のそんなささやかな気付きにあるのだとしたら、その役目は芸術にも大いにあるのだとおもいます。
そして気付きを行為につなげていく。


人間であるということはとりもなおさず責任をもつことだ。
人間であるということは自分には関係がないと思われるような不幸な出来事にたいして忸怩(じくじ)たることだ。
人間であるということは自分の僚友が勝ち得た勝利を誇りとする事だ。
人間であるということは、自分の石をそこに据えながら、世界の建設に加担していると感じることだ。
「サン テクジュペリ 人間の土地」



さて、2010年、力を入れすぎず、抜きすぎず、じぶんらしくぐいっといきます。
みなさんも、ますます健やかな、実りある一年をおすごしください。

本年もどうぞよろしくおねがいします。



.....


小豆島散策
今回いろいろ面白い発見出会いがありました。
また近日報告します。



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