2010年05月23日

島をおもうこと

kmibaru.jpg

雨の日の日曜日、沖縄の海から電話がかかってきた。
風の音(受話器にぶおーぶおーとあたる音)と遠くで子供が遊ぶ声。
抜けるように青くてひろい空。
脳内に、ミイバルビーチのあのぬるりとした空気が漂う。
平和であることの、あたりまえさと、尊さと、その代償を、
電話を切ったあと雨が降る東京で、ぼんやりと考える。

丁度その頃、私たちの国の首相が、ヘリコプターでその島に降りてきていた。

。。。。。


少し前に、あることをきっかけとしてウェブ上で知り合った
徳島のかわいこちゃんと小豆島に唯一あるファミレスで
5時間ぶっ通しで話をした。

今おもえば、沖縄の話から、宮本常一の話、カレーの話やら、
なんだかよくわからない話ばっかりだったけれども、
彼女は私をまっすぐに見て、かわいらしく笑い、
そして時々目をまっ赤にしていた。

お互いの日々のダウンジングとそこからわき起こる想像力。
それがぶるぶると振動し、いつのまにか伝わって、出会いに繋がった。
私たちを出会わせたのは、古里を、この島のことを思う気持ち。
そのことがただただ嬉しかった。


。。。。。



その海から突き出た陸地は、人を向かい入れ、
人々はそこで暮らし始め、営みは社会を生み出し、
やがて政治によって人々の営みは保障されてきた。


。。

ひとつの島が無人島でなくなるためには、
なるほど、単に人が住むだけではたりない。
島にかかわる人間の運動は、人間以前の島の運動をやり直す。
もしそれが本当だとしたら、人々は島に居着くことができるが、
そこはなお無人であり、なおいっそう無人になる。
(中略)
島にやって来る人間たちは現実に島に居着き、
そこに住民を増やす。
しかし、本当は、もし彼らが充分に分断され、
充分に創造的であるのなら、彼らはただ島に、
島自身についてのひとつの動的なイマージュを与えるだけだろう。
島を生み出した運動についてひとつの意識を与えるだけだろう。
その結果、島は人間をとおして、ついに無人の、
人家のない島として自意識を持つに至るだろう。

Gilles Deleuze /無人島より


posted by akirika at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々

2010年05月21日

俺とお前のカレーどっちが美味いかシロクロ付けようじゃねえか。

enban.jpg

円盤で毎年繰り広げられているカレー道場に参戦。

enban2.jpg

enban3.jpg

enban3.jpg

kappougi.jpg



前夜、言事堂店長と長電話。
朝仕込みの匂いをかいだ夫の寝言。
吉田さんのガッツポーズの激励。
上野茂都さんの寸劇交えたアドバイス。
沙羅とのカレー道場妄想。
サヤさんと53235と夜のたこ焼き。
路地と人の人たちからのごほうび。

いとおしい人達。
いとおしい東京。
いとおしい日常。



世界はいちいちこんなささやかないとおしさで溢れている。



posted by akirika at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々

2010年05月17日

森の朝

ある晴れた日の森の朝にいろんなところから人が集ってくる。
思い思いの楽しみを抱えながら。


はてしなく澄み切った平坦で幸せな朝。

morning.jpg


この一人一人の思いの振動を世界中にぶるぶるとふるわせることができたなら。


fumisan.jpg


pass the baton

バトンはもう、渡されている。
posted by akirika at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 神山町

2010年05月06日

ただいま小豆島

setouchi_0504_1.jpg


5月のはじめから小豆島に帰省しています。
この夏に瀬戸内海の島々で芸術祭があるのです。
今回その芸術祭にて展示する作品の制作のための里帰り。

ゴールデンウィークには、こえび隊のみなさんと炎天下の浜辺を貝殻ひろい。
この日は仲良しお二人のこえび隊さん、おふたりの愉快な会話に包まれながらの貝殻ひろいは楽しかったです。
そして、最近海がとってもきれいになっているのにおどろきました。


。。。

実家での滞在制作は、なんだか健全で、気持ちがいい日々。

部屋で作品をつくっていると、庭で父と母が庭にある畑いじりをしながらの会話が聞こえてくる。
いつもとおりすがりにうちの野菜の出来をほめてくれる隣のおじさん。
今朝は父と少し離れた場所にある地元で産地直送市場と魚屋さんへドライブ。

ここで二人がおくっているゆっくりゆっくりとした日常につられて、
作品の事をじっくりゆっくりたしかめながら先に進めています。

ここでどんな作品が生まれるのか、自分がとても楽しみ。
そんな毎日を送っています。




posted by akirika at 22:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 日々
Powered by さくらのブログ (C) 2008 AKIRIKA All Rights Reserved