2011年05月18日

かれいざわのひび

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道端に蕗の薹の景色があたりまえになりつつある滞在10日ほど目。
車が無ければ、お金を使う事も出来ないここでは、山に行くと食糧を採取できます。
山はそろそろわらびの最盛期、それが終わるとこんどはタケノコ。
昨日は散歩中にリスに遭遇しました。
夢では有りません。
ここ最近は朝外からキツツキの激しいノックで起床しています。

夢では有りません  (笑)

今は、さまざまな人にインタビューに出掛けています。
ねぷた絵師、ねぶた作家、川柳作家、こぎん刺し作家、こぎん研究者、あと大家さんのみぃおばあちゃん。
みんなさんのそれぞれが見ている景色を、お話を伺いながらかいま見ては、自分の今見ている景色と重ねたり比べたりして、はーっとなったら山を一人で黙々と歩いています。

ここから、物語を紡いでゆけたら、そんな風に今は考えています。

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posted by akirika at 10:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 王魚余沢

2011年05月09日

歩きだすために

震災のために臨時休業をしていた「せんだいメディアテーク」が5月3日から部分的に再開。

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メディアテーク・市民図書館の再開にあわせ、1 階オープンスクエアにおいて、震災を大きな視点で見つめなおす連続トークなどのイベント「歩きだすために」が。
5月6日は加藤種男さんとタノタイガさんのトークショーでした。


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せんだいメディアテークの甲斐さんとアサヒビール芸術文化財団の加藤種男さんとアーティストのタノタイガさん、この並び、すばらしい...


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メディアテーク・市民図書館の再開にあわせ、1 階オープンスクエアにおいて、震災を大きな視点で見つめなおす連続トークなどのイベント「歩きだすために」を開催します。
言葉をかこみ想いをつなぐ、人の心の拠り所としてメディアテークが復興するためのキックオフイベントです。
また、5月3日(火・祝)から8日(日)は、オープンスクエアを、本を読むことや、ひとの話を聞くことにより、市民ひとりひとりが自分の気持ちと向き合い、再始動に向けたきっかけをつかむ一助となるような広場として開放します。
(せんだいメディアテークウェブサイトより)



また、2階では
3がつ11にちをわすれないためにセンター
「発信はさまざまな支援活動を応援し、記録は未来への財産となるように」
が発足。

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仙台には色んなアート周辺の人たちが連日入れ替わり立ち代わり訪れているようで
私が居たときは、偶然中崎君がいました。

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中崎君のなんかのプレゼン、甲斐さんの首の角度で(笑)
もう、ご存知の方はこの場の緩さが伝わるかと。。


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せんだいメディアテークのひらかれた場所は、話す人、熱心にお話を聞いている人、なんとなくそこに居る人、本を読む人、カフェでお茶している人、それぞれがその場に居合わせていて、1つの共通の出来事を自分たちのスタンスで反芻する場所と時間。

以前に来たときには、ガラス張りの外から丸見えの建物のあのガラスがとても分厚く感じたのですが、なんだか今回薄くなった様な気がしました。
これからのせんだいメディアテークとそれを取り巻く周辺の動き、ますます楽しみ。

posted by akirika at 17:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 東北

2011年05月08日

野田村

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2008年の冬、八戸で行ったプロジェクトで知り合って先日再会した八戸高専の河村先生と、野田村の避難所へ。
この日は、ボランティアセンターにある物資を判り易く写真でリストアップしたものと、必要になったら記入するためのニーズ票を各避難所に配布した。

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言うまでもなく、避難所は決して、職場でも無ければ、なにかあらかじめ約束事があって集められた人たちの集まりで構成されている空間ではない。
ある日いきなり世界の終わりの様な出来事がおきて、命からがら逃げ込んだ場所。
そこに今も身を寄せるほか無く、しかしながら、自分の居場所を奪われたまま、そこに居なければならない状況が続いている。

自分の遠くでは、見た目には「以前」と変わらない日常が繰り広げられているということ、
それを見るのも辛い人が居る、ということ。
「わたしたちに出来るこ」ということすら、ときに暴力になる。

そして、これから仮設住宅が機能しはじめて、新たなコミュニティが生まれる。

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避難所をまわっていると、津波が到達した限界位置が、その痕跡と、住まう人の営みで判る。
被害が少なかった田んぼは、今年の実りの季節への準備をはじめていた。

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「海は私たちのすべてを奪ったけれど、それでも海を憎む事はできない」
男性が、大きな段ボールにその言葉をなにかにしがみつく様に、描いていた。

それでも私たちは日常を揺り動かしてゆきたい。



posted by akirika at 08:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 東北

2011年05月06日

石巻

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4月末に、一日だけタノタイガのボランティアチームに合流させていただく。



タノさんは連日ボランティア希望のひとをピックアップして石巻へ向かっています。
彼のタノンティアブログには、細やかで、ナイスお下劣なボランティア記事がほぼ毎日更新されています。

http://tanonteer.taigart.com/



posted by akirika at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 東北

2011年05月05日

十三浜

先月仙台滞在中に、香川のZENKON湯のメンバーと合流して石巻市の大指(おおさし)という集落へ。
高台にある大指森林労働者センターが避難所。
この浜は十三浜(じゅうそうはま)と呼ばれる浜。

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「十三のわかめはこしがあってしゃきしゃきして美味しい。」
「わしらんところは、荒波に揉まれとるからな、そこらへんのとはちがう。」
彼らが自分たちの漁の話をするときの誇らしい表情は希望。

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若い衆たちはみんな器用で、なんでもこなす。
若い頃に県外で働いていた。
大工や運送や現場ではたらいたり、だからみんな重機は使える。
30代になって十三浜に戻ってきて所帯を持って漁業を継いだ。
ほたてにこんぶとわかめ、刺網、定置網。

救援物資は県からくるよりも以前みんなが働いていた地域の繋がりのある民間のボランティア団体からも沢山いただいていてありがたい。
こういうときに個人個人の絆のつよさを身にしみている。

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小学校が離れたところに有って、そこへ行くためには激しい被災した沿岸を子どもが通らなければいけない。
それを反対する家の子の救済措置として、先生が避難所をまわってきてくれる。
でも被災した場所を通って学校へ行っている子どももいる。
「こういうときも、勉強するんですかね...」
ある女性の方が、ぽつりとそんなことをつぶやいて下をうつむいてしまった。

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フクちゃんが小豆島から持ってきた玄米を授けたとき、受け取った女性が本当にうれしそうな顔をしてくださった。

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あの笑顔は私たちの希望。
posted by akirika at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 東北

2011年05月04日

王魚余沢

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一週間ほど前から、青森の山の中にいます。
王魚余沢(かれいざわ)という小さなまち。
かれいざわの廃校になった小学校でのアーティストインレジデンス
そこで過ごして何かを考え学びもしかしたらなにかを作るかも、なにかをおこすかも。。
という、とても緩い状態なのですが、実は私はそういうのが得意だったりもします。

とりあえずついた日は裏の山道を登りました。
つくしとふきのとうがわんさか生えていて、
それらをたどりながら登って行ったら、青森空港の滑走路近くに!
ものすごく近くで飛行機のお腹が見れます。
そう、ここはmac school(majide airport chikai center)なのです(笑)

採集したつくしは佃煮とパスタ、蕗の薹はみそであえました。
最初に作ったものはやっぱり料理です。
まぁ、やっぱりどこに行ってもこんな感じです。


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同じく招聘作家の川久保ジョイさんのスパニッシュオムレツがめちゃ美味しいの!

。。

かれいざわについた2日後、懐かしの八戸へも行ってきました。
当初は準備中だったhacchiはぴかぴかの建物がオープンしていてにぎわっていました。
そして雀荘あとの旧事務所にいってみたら、昔のプロジェクトの残骸が。。
それに伴って、再会があり、またそこから繋がりも生まれました。


。。。

そして青森に入る前と昨日、太平洋側に足をのばし、少しだけ作業をしたりお手伝いをしてきました。
そのお話も少しずつ報告できたらとおもっています。

posted by akirika at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 東北
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